葬儀の場で挨拶を任されると、
- どんな言葉を使えばいいのか
- どのくらいの長さで話せばよいのか
- 失礼にならない表現が知りたい
と悩む方は多いでしょう。
葬儀の挨拶は、形式よりも「感謝」と「思いやり」を伝えることが大切です。
この記事では、喪主・遺族・会社代表・参列者など立場別の挨拶例文を紹介します。
通夜・告別式・精進落とし・法要後など、シーンごとの言葉選びのコツも整理。
初めてでも迷わず、心のこもった挨拶ができるようになる実例集です。
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葬儀での挨拶の基本マナー

葬儀の場での挨拶は、故人への敬意と参列者への感謝を伝える重要な場面です。
形式的な言葉にとどまらず、短い中にも「感謝」「労い」「心からの言葉」を込めることが大切です。
挨拶の目的と心構え
挨拶の目的は「故人をしのぶ気持ち」と「参列してくださった方々へのお礼」を伝えることにあります。難しい言葉を使う必要はなく、簡潔で丁寧な言葉が最も心に残ります。
たとえば喪主であれば、「本日はご多忙の中お越しいただき、誠にありがとうございます」という冒頭の一言で十分に礼を尽くせます。
言葉選びの注意点
葬儀では「重ね言葉」や「忌み言葉(再三・重ね重ね・また・再び・戻る・たびたびなど)」を避けるのが基本です。また、「死ぬ」「苦しい」といった直接的な表現も避け、「ご逝去」「お亡くなりになる」など柔らかい言葉に言い換えます。
また、笑顔や大声などは控え、落ち着いたトーンでゆっくりと話すとよいでしょう。
長さと話す順番の目安
喪主の挨拶は1~2分程度、参列者や会社関係者のスピーチは30秒~1分程度が目安です。
あまり長くなると弔意より形式が際立ってしまうため、簡潔で聞き取りやすい構成を意識します。
喪主・遺族側の挨拶例文
葬儀で最も注目されるのが、喪主・遺族による挨拶です。
通夜や告別式、精進落としの場など、場面によって伝える内容が少しずつ異なります。
通夜での喪主挨拶(例文)
「本日はご多忙の中、亡き父◯◯の通夜にご弔門いただき、誠にありがとうございます。
生前は皆さまに大変お世話になりましたこと、心より感謝申し上げます。
故人も皆さまにお会いでき、安らかに見送られていることと思います。
明日は告別式を執り行いますので、何卒よろしくお願い申し上げます。」
通夜の挨拶では、深い悲しみを伝えるよりも、参列者への感謝と翌日の案内を伝えることが中心です。
涙をこらえて丁寧に話すことが、故人への最良の供養になります。
告別式での喪主挨拶(例文)
「本日はご多用の中、亡き母◯◯の葬儀・告別式にご参列いただき、
誠にありがとうございます。
故人は生前、多くの方々に支えられ、幸せな人生を送ることができました。
皆さまのお力添えに改めて深く御礼申し上げます。
不慣れな点も多々ございますが、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。」
告別式の挨拶では、通夜よりもやや丁寧で改まった言葉を用いましょう。
感謝の気持ちを伝えるとともに、「至らぬ点があればご容赦を」という一言を添えると印象が和らぎます。
精進落とし・会食での挨拶(例文)
「本日はお忙しい中、最後までお見送りいただき、心より御礼申し上げます。
ささやかではございますが、故人を偲ぶお席をご用意いたしました。
どうぞおくつろぎいただきながら、故人の思い出を語り合っていただければ幸いです。」
精進落としの挨拶は、やや柔らかいトーンで構いません。
「お疲れさまでした」「お越しいただき感謝します」といった気遣いを入れると、自然で温かみのある言葉になります。
家族葬・密葬など少人数葬での挨拶のポイント
家族葬や密葬では、参列者が限られるため、形式ばった言葉よりも身近な感謝の言葉が好まれます。
たとえば次のような表現が自然です。
「本日はご多忙の中、家族だけの葬儀にご参列いただき、誠にありがとうございます。
故人も皆さまに見守られ、安らかに旅立つことができたと思います。
これからも生前と変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。」
少人数葬では「ご会葬ありがとうございます」よりも「お越しいただきありがとうございます」のように、
口語調でやさしい言葉を選ぶと雰囲気に合います。
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参列者側の挨拶・言葉のかけ方
葬儀に参列する側の挨拶は、短く・丁寧に・落ち着いて伝えることが大切です。
言葉選びを誤ると、遺族の心を傷つけてしまうこともあるため、マナーを確認しておきましょう。
通夜・告別式での声かけ例
通夜や告別式では、遺族に直接声をかける機会があります。以下のような表現が一般的です。
「このたびはご愁傷さまでございます」
「突然のことでお力落としのことと存じます」
「心よりお悔やみ申し上げます」
これらは宗教や地域を問わず使える無難な表現です。
ただし、「頑張ってください」「元気を出してください」といった励ましの言葉は避けましょう。
悲しみの最中ではかえって負担になることがあります。
お悔やみの言葉・言い換え表現
「死亡」「死去」などの直接的な言葉は避け、「ご逝去」「旅立たれた」など柔らかく言い換えます。
また、「たびたび」「重ね重ね」「また」「次々に」といった忌み言葉(不幸の繰り返しを連想させる表現)も使わないよう注意しましょう。
| NG表現 | 適切な言い換え |
|---|---|
| 死んでしまった | ご逝去・お亡くなりになる |
| また会いましょう | ご冥福をお祈りいたします ※主に仏教 |
| たびたび | このたびは…(一度限りの表現に) |
会社関係・上司・同僚としての挨拶例
社葬・団体葬など会社関係者が参列する場合は、
礼儀正しく、組織を代表する立場を意識した挨拶が求められます。
会社代表としての挨拶例(告別式)
「株式会社◯◯を代表し、謹んでお悔やみ申し上げます。
故人◯◯様には、永年にわたり当社の発展に多大なご尽力を賜りました。
社員一同、深く感謝申し上げるとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。」
「功績を称え、感謝を述べる」構成にすると、ビジネスの場にもふさわしい挨拶になります。
上司・同僚・部下としての挨拶例
「◯◯さんはいつも職場を明るくしてくださる方でした。
ご一緒に働けた時間を、心からありがたく思っております。
謹んでお悔やみ申し上げます。」
あまり形式的すぎず、人柄を感じさせる一言を添えると温かみが伝わります。
親族・友人代表・知人の立場での挨拶例
家族・親戚・友人など、故人と近しい関係の方が代表して挨拶するケースもあります。
形式よりも「故人との思い出」や「感謝の気持ち」を中心にまとめましょう。
親族代表の挨拶例
「本日は、亡き◯◯のためにお集まりいただき、誠にありがとうございます。
故人は皆さまとのお付き合いをいつも楽しみにしておりました。
生前と変わらぬご厚誼を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。」
親族代表の場合、家としての感謝を伝えるのが基本です。
友人代表の挨拶例
「◯◯さんとは学生時代からの友人でした。
いつも穏やかで、周りの人を笑顔にする方でした。
その優しさを胸に、これからも思い出とともに生きていきます。」
個人的なエピソードを1つ添えると、聞く人の心にも残りやすくなります。
宗教・形式別の挨拶の違い
宗教や地域によって、葬儀での言葉遣いには微妙な違いがあります。
代表的な宗教別の表現を確認しておきましょう。
| 宗教 | 適切な言葉 | 避ける表現 |
|---|---|---|
| 仏教 | ご冥福をお祈りします/成仏されますように | 安らかに眠ってください (浄土真宗では使用不可) |
| 神道 | ご平安をお祈りします/御霊のご安鎮を祈ります | ご冥福 (仏教用語) |
| キリスト教 | 安らかに天に召されますように/神のもとでの平安を | ご冥福をお祈りします (仏教由来) |
宗派が不明な場合は、「心よりお悔やみ申し上げます」とすればどの形式にも通用します。
葬儀後の挨拶とお礼のマナー

葬儀が終わったあとも、遺族からの「お礼」は欠かせません。
会葬御礼や香典返しに添える挨拶文は、簡潔で誠意ある内容にまとめましょう。
会葬御礼・香典返しに添える挨拶文例
「このたびはご多忙の中、葬儀にご会葬いただき、誠にありがとうございました。
故人も皆さまのお心遣いに感謝していることと思います。
略儀ながら書中をもって御礼申し上げます。」
地域によっては、四十九日後に「忌明けの挨拶状」を送る場合もあります。
文面には「生前のご厚誼」「変わらぬお付き合いのお願い」を添えると、より丁寧な印象になります。
まとめ
葬儀での挨拶は、立場やシーンによって内容・トーンが変わるものです。
大切なのは、形式よりも「相手を思いやる気持ち」。
短い言葉でも心を込めて話せば、必ず相手に伝わります。
- 喪主は「感謝と案内を簡潔に」
- 参列者は「控えめで丁寧に」
- 会社関係者は「組織の代表として誠実に」
- 親族や友人は「思い出と感謝をまっすぐに」
それぞれの立場で心を込めた一言を伝えれば、故人と参列者双方に敬意を示すことができます。
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