葬儀依頼から納骨までの流れを解説｜初めてでも迷わない手続きと準備ガイド

葬儀は「依頼→準備→火葬→法要→納骨」と段階的に進む一連の儀式です。
この記事では、葬儀社への依頼から納骨までの流れを時系列でわかりやすく整理しています。
各ステップで必要な書類や注意点を具体的に紹介し、初めての方でも迷わず進められるようサポートします。

葬儀依頼から納骨までを時系列で解説

身近な方を亡くした直後は、悲しみの中で何をすればよいのか分からず戸惑う方が多くいます。
葬儀や火葬、納骨はそれぞれ関係機関との手続きや日程調整が必要で、
順序を理解しておくことでスムーズに進めることができます。

一般的な流れは次の通りです。

1. 医師による死亡診断書の受け取り（病院または主治医から交付）
2. 葬儀社への依頼・打ち合わせ（24時間対応が一般的）
3. 市区町村役場への死亡届提出と火葬許可証の取得（7日以内）
4. 通夜・葬儀・告別式の実施
5. 火葬および遺骨の収骨（火葬許可証を通夜・葬儀までに提出）
6. 初七日・四十九日など法要の実施（繰り上げ初七日も可）
7. 納骨・埋葬（墓地または納骨堂へ・四十九日または後日）

この一連の流れを把握しておくことで、慌ただしい中でも落ち着いて対応できます。
葬儀社に任せる部分と、自分たちで行う手続きの区別をつけて進めましょう。

葬儀依頼から葬儀当日までの準備手順

葬儀社への依頼と見積もりの確認

葬儀の依頼は、病院や自宅での逝去が確認された時点で行います。
葬儀社は24時間対応しているため、深夜や早朝でも連絡可能です。
依頼後は、搬送、安置場所の決定、葬儀プランの打ち合わせに進みます。

見積もりでは「祭壇費用」「式場使用料」「火葬料」「安置料」「会葬返礼品」「会食費用」などの内訳を確認しましょう。
特に初めての場合、「セットプランに何が含まれているか」を必ず把握することが重要です。

死亡届と火葬許可証の手続き

死亡診断書を受け取ったら、役所の窓口で死亡届を提出します。提出と同時に「火葬許可証」が交付され、この書類がないと火葬を行うことができません。
火葬後は「埋葬許可証」として返却され、納骨時に必要となるため、紛失しないよう注意が必要です。

火葬・式場の日程調整と関係者への連絡

火葬場の空き状況によって葬儀日程が決まります。堺市では「堺市立斎場」などの公営施設を利用するケースが多く、市民割引制度もあります。
日程が決まり次第、僧侶・親族・参列予定者に連絡を行い、葬儀社とともに式の進行を決定します。

葬儀・告別式・火葬の流れとマナー

通夜・葬儀・告別式の進行と注意点

通夜では故人を偲び、焼香や弔問の時間を設けます。翌日の葬儀・告別式は僧侶の読経から始まり、弔辞や焼香、喪主挨拶などを経て閉式するのが一般的です。
近年では「一日葬（通夜を省略して一日で行う形式）」や「家族葬（参列者を家族・親族に限定）」など、無理のない日程を選ぶケースも増えています。

参列者や喪主は、黒の喪服を着用し、数珠を持参するのが基本マナーです。
女性は露出を控えた服装、男性は黒ネクタイ・黒靴が望ましいとされます。

納骨までの流れと準備事項

納骨のタイミングと一般的な時期

納骨の時期は、四十九日の法要に合わせて行うのが一般的です。これは「忌明け」にあたり、故人の魂が安らかに旅立つとされる節目です。
一方で、墓地や納骨堂の準備が整っていない場合は、百箇日や一周忌に合わせて納骨することもあります。
堺市など関西エリアでは「満中陰法要＝納骨式」を一体で行うケースが多く見られます。

納骨に必要な書類と持ち物

納骨には次のような書類・持ち物が必要です。

種類	内容・入手先
火葬許可証（埋葬許可証）	火葬時に返却される。 墓地・納骨堂に提出（再発行可）
位牌・遺影	納骨式・法要で使用
骨壺・骨箱	火葬場で受け取ったものを使用
数珠・供花・お供え物	参列用・法要用
お布施	僧侶への謝礼として用意

特に「埋葬許可証」は納骨に必須の書類です。再発行には時間がかかるため、紛失しないよう大切に保管しましょう。

墓地・納骨堂・永代供養墓などの選択肢

納骨場所は、以下のように目的やライフスタイルに応じて選択できます。

形式	特徴	費用目安
一般墓	代々継承する家族墓	墓石代＋管理費（100万円〜）
納骨堂	屋内型でアクセス良好	年間管理料1〜2万円程度
永代供養墓	管理不要で寺院が供養	5〜30万円前後
樹木葬・散骨	自然回帰型の供養	3〜20万円前後

高齢化や核家族化の影響で、近年は「永代供養」や「納骨堂」が選ばれるケースが増えています。

堺市など関西エリアの葬儀依頼から納骨までの流れ

関西では「忌明け納骨」が中心で、四十九日を終えてから納骨式を行うのが一般的です。
堺市では「菩提寺での納骨法要」または「市営霊園への納骨」が主流で、
寺院との関わりを大切にする風習が残っています。

また、関西圏では「お供え物や供花は控えめ」「式後に会食を行う」など、心を伝える丁寧な儀式が重視されます。
納骨式の表書きは「志」「満中陰志」などが多く、のし紙の色は黒白を用いるのが一般的です。

堺市内には、公営の「堺市立霊園」や「大仙公園墓地」、民営霊園の「堺泉北霊園」などがあり、いずれも宗派不問で利用できます。
ただし、使用許可証の取得や年間管理費の支払いなど、事前準備が必要です。

納骨当日の流れと服装マナー

納骨式当日は、僧侶の読経のもとで遺骨を墓や納骨堂に納めます。
所要時間は30分〜1時間ほどで、家族・近親者中心の少人数で執り行われることが多いです。

服装は葬儀と同様に喪服を着用しますが、四十九日を過ぎた後であれば
「略喪服（ダークスーツや黒のワンピース）」でも問題ありません。
持ち物は、数珠・供花・お供え物・お布施などを準備しましょう。

式後の会食では、故人を偲びながら親族同士の交流を深める時間を設けます。
堺市など関西地域では「精進落とし」や「仕上げ料理」と呼ばれる食事をとるのが一般的です。

まとめ｜全体の流れを把握して安心の準備を

葬儀から納骨までは、手続きや日程調整、宗教的儀式など多くのステップを経て行われます。
最初に全体像をつかみ、書類・費用・日程を早めに整理しておくことで、慌ただしい中でも落ち着いた対応が可能です。

• 葬儀依頼から納骨までの流れを把握しておく
• 火葬許可証・埋葬許可証などの書類を大切に保管
• 納骨時期や形式は宗派・地域に合わせて調整
• 不安な場合は、早めに寺院や霊園管理者に相談

いざという時のために、事前に流れを理解しておくことが、故人と向き合う時間をより穏やかなものにしてくれます。
ご自身やご家族に合った方法で、心を込めたお見送りを行いましょう。